トラウト フォーラム


トラウトフォーラムジャーナル 1995/No.8

シーズンの終盤を迎えて、印象に残ったこと. 西山徹(東京都)
桂川プロジェクト//第1回「桂川をきれいにする会」が開催される/早津茂(東京都)
静岡プロジェクト/狩野川における静岡Pro.活動報告/渡部訓正(静岡県)
神奈川プロジェクト/神奈川Pro.からのお知らせ/ 碓井昭司(神奈川県)
本栖湖プロジェクト/ 本栖湖Proいよいよ始動!/ 岩波明彦(東京都)
関西プロジェクト/河口湖フィッシングツアー&ミーティング12月に決定!/柳川利夫(大阪府)
栃木プロジェクト/ 栃木Pro.活動報告/官田匠(茨城県)
奥多摩プロジェクト/ 奥多摩Pro.今後の活動予定/
第4回TF親睦イベントが開催される。


シーズンの終盤を迎えて、印象に残ったこと. 西山徹(東京都)


9月の中旬、今年最後の渓流釣行をしてきた。3時間も歩いて険しい源流を目指したせいか、久しぶりに野性味のあるイワナたちと出会い、ホッとしすると同時に、なんだか無性に嬉しくなった。雨と増水で、結局ボクはサオを出さずにひきあげたが、そのときの同行者の言葉が、とても印象的だった。

それは山小屋に到着した直後のことだったが、明日の釣り談義が始まると、源流釣りのベテランが「もうイワナを殺しちや、いかんですよ」といきなり切り出したのである。そして翌日、そのベテランは、毛バリにパクリとイワナが出ると、バシッと引き抜くのではなぐビシッと合わせた後、ゆっくりと引き寄せて取り込み、とても優しくリリースするのであった。その方はテンカラ釣りの名手なのだが大物志向の人なので、釣行の際には、ベースキャンプの晩飯のオカズとして、大物を2−3尾キープするのみというスタイルを、かつては通していた。名手はボクよりも、ひとまわり年上の大先輩なのだが、いつから“もう、イワナを殺してはいけないのだ”と考えるに至ったのだろうか…。

前夜の釣り談義の続きによると、テンカラの名手が“源流のビバーク地で自分達が食べるだけならキープしてもよいだろう”という考えを変えるに至った転機は、やはりアメリカのマス釣りの川との出会いにあったらしい。何年か前、あのヘンリーズフォークのラストチャンスで、マイク・ローソンと共にテンカラ釣りをしたというこの名手は「アノリカじやあ、もう誰も天然のマスを殺しませんよ」と言い“釣り人も多いが、魚もたくさん泳いでいる”というアメリカのキャッチ&リリースの川の様子を語るのであった。

このボクが源流のイワナを釣り始めた20数年ほど前には、日本の各地に野性のイワナが群れる川があった。やがてそのような川が急速に失われ始めたとき、キャッチ&リリースが始まって10年目のイエローストーンを見た。その時ボクが感じたことと同じことを、へンリーズフォークを訪れたそのテンカラの名手は、感じたようなのである。

今年最後の源流釣行は、ボクはサオを出さなかったけれども、久しぶりに野生のままのイワナと出会い、源流釣りのベテランの口から、思いもかけない言葉を聞くにおよんで、とてもいい気分で終えることができた。そう言えば、TFJ7号のインタビュー記事でも、渓流釣りのオピニオンリーダーでもある伊藤稔さんが「釣ってもいいけど、持って帰ってはダメというような川があれぱいい…」という発言をしていた。

いわゆるエサ釣りなど、従来スタイルの渓流釣りの人たちの間でも、川と魚を見る目は確実に変わりつつあるという現実に触れると、何だかホッとしますよねえ。また先日、サケ釣りで話題の忠類川を訪れた際、「ルアーでもエサでもフライでも、何でもありの釣り放題、という忠類川ではあまりにも悲しいから、せめてフライの専用区でも設定して下さいよ」と提案してきたら、「来年にはフライ専用区を設定できそうです」という答えが、早々に返ってきた。どうやら、時代は間違いなくトラウトフォーラムが主張する方向に向かっているようだから、皆さん、地道に根気良く頑張りましょう。


トラウト・フォーラム各地からの報告


桂川プロジェクト//第1回「桂川をきれいにする会」が開催される/早津茂(東京都)


去る8月20日、都留市小形山の桂川の河原にて、「第一回桂川をきれいにする会」と称したイベントが開かれました。

地元の小学生達に、桂川と親しんでもらおうという主旨で行われたこのイベントは、地元ボランティア代表の升上さんの「桂川は昔はよい川でした。ぜひ昔の姿に戻しましょう。」という挨拶の後、ゴミ拾いから始まりました。一見きれいに見えた当日の桂川ではありましたが、約三十分という短い時間で集められたゴミは、軽トラックの荷台にあふれんぱかりの量でした。

その後、メインイベントである釣りや、網すくい、水性毘虫の観察など“川と親しむ”イベントが行われました。子供たちは言うに及ぱず、大の大人達までも声をあげて川で遊ぶ姿はなかなか印象的であり、魅力の尽きないこの川を絶対に守ってゆかなけれぱ、と心を新たにした参加者も多かったのではないでしょうか。

ちなみに、参加者約200名を集めた今回のイベントは、翌日地元の新聞によって報道されました。こうした活動一つ一つが世論の喚起につながり、いつか結果に結びつくことをわれわれ桂川プロジェクトは願っています。さて、会員の皆さんにはすでにご案内しましたように、11月5日に都留市内において、桂川をテーマにしたシンボジウムを開きました。地元の環境保護団体、漁協・行政関係者を交えた討論は、大変意義の深いものとなりました。内容の詳細は後日報告いたします。

連絡先/ 小川由宏/ TEL03・3926・4428



静岡プロジェクト/狩野川における静岡Pro.活動報告/渡部訓正(静岡県)


7月30日、伊豆長岡町の狩野川河川敷において、初心者対象のフライフィッシング教室を行いました。この催しは狩野川イカダ競漕という中伊豆青年会議所のイベントの中での教室でした。

狩野川の流域に住む色々なグループの人々が自作のイカダを作り、パフォーマンスやタイムを競うレースで、約6000人程の人たちが集まりました。当日はキャスティングとフライタイイングを行いましたが、対象が小学校の低学年の生徒の為、参加していただいたトラウトフォーラムの会員の方々も大変苦労したようです。このイベントへの参加は恒例に成りつつ有る3月の第一日曜日の狩野川清掃を観ていた、中伊豆の青年会の人からの依頼でした。このようなイベントを通して狩野川流域に住む人々にもっとフライフィッシングを理解してもらえれぱ、現在進展していない狩野川漁協に対しての問題に弾みをつけることにもなると思います。

この後10月28日には狩野川放水路完成30周年記念事業の狩野川流域祭りにも参加しました。これにはフライフィッシング教室と狩野川シンポジウムにトラウトフォーラムのパネル展示と、狩野川漁協の山田正組合長や建設省沼津工事事務所長等が参加するパネルディスカッション等を行いました。詳細は後日ご報告させていただきます。

連絡先/ 森村義博/ TEL0559・77・4412/FAX.0559・77・7006
渡辺訓正/ TEL0559・24・4563
小川博彦/ TEL0545・64・9111


神奈川プロジェクト/神奈川Pro.からのお知らせ/ 碓井昭司(神奈川県)


1.ヤマメの発眼卵放流をします。
11月19日(日)丹沢湖の上流、中川林道奥のバウアーハウスに午前9時集合。放流後は親睦バーベキューをしたいと思います。費用は一人1500円ですが、飲み物は別です。各自、現地にて購入して下さい。
また、あなたのキャスティングをビデオで撮ります。ご希望の方はロッドとビデオテープをご持参ください。

2.水カ発伝所見学会を行います。
取水口に吸いこまれる魚についてある人はミンチになると言い、またある人は、扇風機みたいにタービンが回るわけじやないからだいじょうぶだよ、と言う。要するに、本当のところは釣り人の誰も知らないらしい。それならいっそのこと、水力発電所を見学にゆきましょう。

開催日は1996年2月7日(水)。午前10時に酒匂川足柄大橋下の川原(東名大井松田1Cから車で5分)に集合。全員ここでマイクロバスに乗り換えて峰水力発電所の見学に出発。費用はマイクロバス代として一人1500円程度。先着29名まで。

連絡先/ 碓井昭司/ TEL0427・52・6867


本栖湖プロジェクト/ 本栖湖Proいよいよ始動!/ 岩波明彦(東京都)


「本栖湖の環境を残し、楽しい釣りを続けるには今何をなすべきなのか」をテーマにプロジェクト作りを進めていましたが、第一段階として来年2月25日に本栖湖で釣獲調査大会を行うことを代表部会で承認されました。狙うのは漁業権魚種のニジマスです(雑巾マスではありません)。

24日の晩はコップを持ってミーティング、25日の午前中は体育館でフライキャスティングの練習、午後は湖に出て実釣大会を行います。
釣法は問いません。データを集めたいので、一人でも多くの参加を希望します。翌週の渓流解禁を前にトレーニングしておこう。インストラクターの技を盗もう。有名人のフライを貰っちやおう。動機も問いません。神秘の湖、本栖湖のスーパーレインボーを皆で釣りましょう。
後日改めて参加者の募集を行います。もうしぱらくお待ち下さい。

連絡先/ 岩波明彦/ TEL03・3761・9134


関西プロジェクト/河口湖フィッシングツアー&ミーティング12月に決定!/柳川利夫(大阪府)


10月に入りほとんどの渓流は禁漁期間に入り、TF関西プロジェクトのメンバーもほっと一息。今年一年、シーズン中メンバーは近畿各地の渓流を釣りあるきながら、漁協に出向き数々の交渉を重ねてきた。

さて、ここでひと休みと行きたいところだがそうもしていられない。まだまだ宿題が山のように残っている。天川村のニジマスの謂査に十津川村毛バリ釣りエリア実現に向けてアプローチ、更に、禁漁期間の常設管理釣り場の意識調査などが加わり、ゆっくりとフライをタイイングしてはいられない。そんな忙いさなか持ち上がったのが「河口湖フィッシングツアー」である。

“一度、あの河口湖でロッドを思いっきり振ってみたい”メンバーの声に答えるべぐ実施することになった。今回はただのフィッシングツアーだけではなく、ニジマス放流で釣り、観光面で素晴らしい実績を上げた河口湖の実態見学とTFのミーティングを目的としたツアーである。西山徹氏が来阪の折りにツアー当日のスケジュールを伺ったところ、予定が空いているとのことで、ミーティング実施が決まった。ツアーのスケジュールは次の通り。12月1日(金)の夜、大阪を一路河口湖に向けて出発。2日(土)は終日釣りを楽しみ、その夜は河口湖ロイヤルホテルで一泊(ミーティングは2日の夜に予定)。3日(日)は午前中釣りを楽しんだ後、大阪へ戻ります。
メンバー一同、初の遠征とあって、12月が来るのを楽しみにしております。

連絡先/ ビギナーズラック/TEL06・375・1582


栃木プロジェクト/ 栃木Pro.活動報告/官田匠(茨城県)


●栃木県内水面漁業調整規則改正及び鬼怒川漁協「毛バリ禁止」の行方について この4月、栃木県庁水産係へ、標記の改正申し入れを行い、行政側の対応に希望を持ちました。以下現状報告をいたします。

●足尾町渡良瀬川本流の再放流区間(C&R区間)設定について
前号にて里見代表も触れている、渡良瀬川C&R区間設定要望について、先日足尾町漁協理事会へ出席して私たちの考えを説明し、理解を求めてきました。その結果現時点での回答は「漁協内部で検討の後、総会に諮り決定したい」というものでした。今後さらに漁協側と接触を図り、理解を深めていただきC&R区間設定を実現していきたいと考えています。TF会員、会員外の方からの参加協力をお願いします。具体的な方策は次号にて報告します。

連絡先/ 富田匠/ TEL0296・32・9731

奥多摩プロジェクト/ 奥多摩Pro.今後の活動予定/ 伊藤哲男(神奈川県)


ロッドを持たずに、ヤマメや岩魚の入った放流バケツを持って川原に立ってみませんか?。その時、皆さんは何を感じるのでしょうか?。釣り人の事、漁業組合の事、川の環境の事。今の奥多摩川が、いや日本の川全部が抱えているであろう間題点が見えるかもしれません。 奥多摩プロジェクトでは、下記スケジュールにて今後の活動を予定しております。参加を希望される方は、下記連絡先までご連絡下さい。また、会員以外の方でも参加可能ですので、ふるってご参加ください。

連絡先/藤井秀之/ TEL0422・48・5900/FAX0422・49・3664
伊藤哲男/ TEL045・846・3997


第4回TF親睦イベントが開催される。


去る10月4日(水)栃木県加賀フィッシングエリアに於いて、第4回TF親睦イベントが開催された。今回は、開催日が平日。しかも前日からの予報では雨天……ではあったが、里見代表が「予想した倍の人数」という70名以上を集める盛況ぶり。天気の方も「会員諸氏の心掛けが良かったのか」(西山前代表)雨に降られることなく楽しい一日を過ごすことができた。

午前9時半の開会式の後、午前中は初級、中上級に別れてのインストラクション、および白由釣行。正午より、バーベキューの昼食をはさんでTF総会を開催。新代表・新代表部会員の白己紹介に続き、桂川、栃木、群馬、関西…・と各プロジェクトの活動経過報告が行われ、TF活動のさらなる進展が確認された(なお、イベント終了後、栃木プロジェクトのメンバーは、足尾川C&R区間設定の件など、漁協との話し合いの場に向かった)。また、各プロジェクにおいてスタッフ不足のため協力者の呼びかけなども行われた。

その後、参加者全員に会員諸氏が提供した“豪華商品”が当たるアトラクションで、一際盛り上がりを見せ、笑顔で記念撮影。そして白由釣行・午後の部へ。当日、ポンドのマスのコンディションは今いちだったが、苦戦しながら終了時間までねばる会員の姿も数多く見られた。新たな釣り人同士のコミュニケーションも会場のあちらこちらで生まれていたようで、今回もとても中身が濃く、楽しいTFイベンになった。これもイベント運営スタッフの多大な尽力と参加者の熱意の賜物といえるだろう。みなさん、ご苦労さまでした!
(報告/大谷新)

(付記)会員の皆様より「なぜ平日にイベント開催なのか」という質問が寄せられていますので一言。今回は、会場となる管理釣り場の混雑、土日に参加できない会員がいること…などを考慮して平日開催となりました。どうかご理解のほどを。また、開催告知がやや遅れた点について、お詫び致します。


<お問合せ先>

トラウトフォーラム事務局

〒206 東京都多摩市聖ヶ丘3-52-4-403 西山方 TEL&FAX 03(3844)3501

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