トラウトフォーラムは、魚を残し、釣りを楽しみながら釣り場を良くする方法のひとつとして、キャッチ&リリース(以下、C&R)の実施をアピールしてきました。昨シーズンのC&R区間設定以降、私たちの予想をも越える効果をあげているのが、山形県の寒河江川・大井沢地区8キロ区間。|
「渓流魚ノーキル区間(C&R区間)」を設定して丸1年。昨年からの寒河江川上流・大井沢地区での放流量は、9月にニジマス・イワナ成魚100キロ、イワナ稚魚2万匹、10月にニジマス350キロ。川の規模を考えるとかなり少なめだ。にもかかわらず、今シーズンは確実に魚影が濃い川になっている。 道路から眺める川の光景は、去年と少しも変わっていない。しかし、川辺に降り立った途端、大きな「変化」を実感する。ここぞというポイントでニジマス、イワナが飛び出す。よく見ると日中のライズも少なくない。釣れる魚はヒレがすっかり回復した美しい姿。「C&Rの効果は、こんなにスゴイのか!」。 そうした風評は、多くの遠来の釣り人をこの川に呼び込むことになる。入漁券の販売数は、6月の時点で、昨年の総売上をすでに上回った。ベストシーズンを迎えると、18軒ある地区内の旅館・民宿は、週末ほぼ満室。長引く不況による観光産業の不振が全国で叫ばれる中、この小さな集落に、C&Rは大きな経済効果をもたらしたといえる。 豊かな緑、美味しい山菜料理とソバ、親切な宿、そしてたくさんの魚を育む川。ここを訪れるほとんどの釣り人はそれ以上のものを望まないし、求めないのではないだろうか。 |
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「おばんでございます」。不思議に温かく聞こえるそんな挨拶に続いて、西川町商工観光課・渡辺氏、大井沢区長・佐藤氏、最上第二漁協組合長・高橋氏、山形県水産課・鈴木氏(当日挨拶順)が、一人ひとりの寒河江川に対する熱い思いを語る。そして、西山徹TF代表が登場。 昼間、久しぶりの寒河江川でロッドを出した西山代表は、ニュージランドの川を例に出しながら「2年目の寒河江川」から受けた強い感動をユーモアたっぷりに語りました。また、野生の魚との付き合いには「ホドホドに釣る」釣り人の自制心が求められることを主張。「4〜5年ガマンすれば、間違いなく凄い川になりますよ」 講演後の質疑応答では、高橋組合長が魚の放流時期・方法、さらに監視体制などについて、数々の質問と新たな提案を行い、その意気込みに西山代表と会場につめかけた釣り人がやや圧倒されるシーンも。特に「(放流に頼るのではなく)たくさんの魚が繁殖できる川にしていきたい」という発言には会場から拍手が沸き起こりました。 また、大井沢区長・佐藤氏は、砂防堰堤の影響で、年々川床が下がっている事実を指摘され、「釣り人のみなさんも、この事態に対してどんどん声をあげてほしい」と要望。現在の寒河江川が地元の多くの人の愛情と熱意に支えられていることを改めて実感できたイベントでした。 |
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現在、トラウトフォーラムでは、寒河江川を舞台にしたビデオを制作しています。ロケは、6月と7月のベストシーズンに実施。C&Rによって、川がどのように変わってきたか……その“現実”にテーマを絞って、地元の人の川への思いなども盛り込み、あくまで客観的視点からC&Rの効用をレポートする作品となる予定です。
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