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COVER COLUMN 4
『こりゃやっぱり予想以上だぜ!、
という寒河江川の現実に、本当に
驚いてしまった。』
西山 徹(TF代表)
7月18日の午後、C&R区間設定後の寒河江川をようやく訪れることができた。翌19日には第3回月山スポーツフィッシング大会という恒例のイベントがあり、前夜祭をも含めて参加することが決まっていたし、20日には、TFビデオ第2弾として制作中のC&Rビデオの撮影も予定されていた。
しかしながら私としては、C&R区間設定後の寒河江川が、実際にはどのような状態にあるのか、この目で、いや自分のロッドで確かめたいという思いが強くあった。到着早々、そそくさと準備して川に降り立つと、そこには予想をくつがえすような展開が待ち受けていた。
12番のディアヘアーホッパーを流芯のド真ん中に流すと、いきなり40cmクラスのニジマスがスーッと浮上してきて、パックリとくわえてしまったのである。しかも2尾、3尾と、立て続けにである。一瞬、ニュージーランドの川を連想してしまったほどである。さらには浅瀬をトレースするとヤマメがバシッとライズしてくるし、大石の際を流すとイワナがバックリとホッパーに食らいつく。
この春から、状況は素晴らしいと聞いていたが、まさかこれほどとは思わなかった。まったく予想をくつがえすほどの展開である。これでまだ、今年は何も追加放流してないんですというのだから、C&Rの効果たるや恐るべしなのである。その後、翌日の釣り大会に向けてニジマスとイワナの放流が始まったが、昨年の放流数はイワナ800sとニジマス100sだけっだたという。わずかこれだけの放流量で、春3月からいつでもフライで釣れるという状況が続いているというのだから、いやもう、本当に驚くべきことなのである。漁協では入漁券が足りなくなって途中で増刷したというし、周辺の宿は、毎週末には満杯の状態が続いているという。
翌日から、C&R区間のほぼ全域を釣り歩いてみた。すると昨年標識放流した10cm前後のイワナはもちろんのこと(確実に大きく育っていた)、ウワサのあった、この川で自然繁殖しているらしい20cm前後のニジマスや、15〜17cmから28cmもあるヤマメも釣れた。さらにはネイティブらしき15〜20cmのイワナも釣れた。
放流した魚を長く楽しむことはもちろんのこと、放流して育てながら楽しむまでの段階に、わずか1年でなっていた。この先の課題は、いかにして自然繁殖を促進し、この川で育った魚たちで満たしてゆくこと、などなど。
たった1年のC&Rで、これほどまでに釣り場がよみがえる現実を目の前にすると、こんな単純なことが、我が国の渓流では、どうして今までできなかったのだろうかと、不思議ですらある。しかしながら、この区間内でも、魚を持ち帰るアングラーの姿がまだまだ見受けられるようだし、C&Rの制度化も難航している。漁業のために作られた漁業法がベースなので、C&Rなんて制度は考えられないというのである。冷静に考えるとバカバカしいような論理が、がんじがらめの制度という化け物に縛られて、この日本では、まだ大手を振って歩いている。でも現実は、素早く動き始めている。山形県では、最上白川が、素早くC&Rの狼煙を上げた。
TFでは、メンバーの絶大なるボランティア活動のもとに、C&Rのビデオ制作を進めている。寒河江川の現実をベースにしたこのビデオが完成すると、C&Rは、もっと現実味をもって理解されるようになると思う。
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