COVER COLUMN3

熊本県五木村におけるC&R推進イベントに参加してみて

西山 徹(TF代表)


 3月28〜29日と、かねてより話が進んでいた熊本県の五木村を、代表部会の宮 田氏とともに訪れてきた。初めてということもあって定員を50人に限定したイベ ントであったが、定員はアッという間に満杯になったという。そして、当日は天 候にも恵まれ、球磨川漁協の三室組合長さんたちも駆けつけて下さったりで、予 想以上の成果があったというように思う。

 さて、その川だが、TFJ14号でも触れているように、かなり小規模な渓流であ る。途中がいくつかの堰堤で寸断されており、部分的に、流れがとぎれていると ころもあった。東京近郊の河川でいうと、ちょうど養沢川くらいというところだ ろうか。しかしながら、上流部に行くとそれなりの水量があって、堰堤での取水 さえなければ、谷は深いので、かなりの渓相だったに違いない。

 話は前後するが、28日の土曜日は、到着早々、フライフィッシング教室のよう な形になった。何のことはない。この私が釣るのを、参加者全員で冷やかした 後、皆でC&Rの釣りをしてみようという試みだった。しかも場所は、禁漁区を特 別に開放してくれるというのである。

 その川は、五木村への幹線道路沿いを流れる小川という川であって、やはり川 辺川の支流である。禁漁区にしたのは、村を貫通する道路沿いの川なので、いつ でも魚が見えるようにしておきたい、というのが主たる狙いだったのだという。 この川は水量もあり、かなり良好な河川状態が残っている。しかも禁漁区だとい うので、かなり期待して釣り始めてみた、すると、続けて釣れたのは、成魚放流 と思われるヒレの丸いヤマメたちであった。放流によって魚影が維持されてい る、かなりおおらかな管理状態の禁漁区なのであった。

 午後4時からだったと思うが、関係者全員が集合して、話し合いの場、つまり フォーラムが開催された。当初の予定では、漁協関係者は五木村の周辺部の方々 のみということだったが、遠くから球磨川漁協の三室組合長さんたちが駆けつけ てくれるというハプニングがあり、関係者一同、やや緊張感が走った。そして、 C&Rのメリットやデメリット、他の釣り場での現状などを話し合ううちに、「球 磨川漁協としても前向きに取り組みましょう」という三室組合長からの発言があ り、今後の展開に、大きな弾みがついたのではないかと思う。事前の話では、今 回はまず地元で意見を調整し、それから球磨川漁協へ相談することになるだろう という予想だっただけに、予想外の進展を見た、といえるだろう。

 翌2日目は、C&R区間設定を目指す下梶原川において、参加者によるC&Rのフラ イフィッシング・トーナメントが開催された。選手2名ごとに区間が設定され、 専任のジャッジが1名つくという厳密さであって、最大長寸による審査であっ た。最大魚は23cmクラスだったと思うが、このあたりでマダラと呼ぶにふさわし い、斑点だらけのヤマメが釣れていた。

 表彰に際しあいさつに立った田山助役さんの話では、村として、これだけの人 が集まったことに強い関心を示しており、来年も、このような催し物を継続して ゆきたいと結んだ。今回のイベントを仕切った島巻さんは五木村観光協会の理事 である。また村には、FFマンであり村会議員でもある田中さんがいる。周辺に は、熊本ラストフォートの宮崎さんたち、そして今回駆け付けてくれた九州全域 のFFマンたちがいる。舞台は急速に整いはじめたので、今後、どのように進展し ていくのか、皆で見守ってゆきたい。
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