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COVER COLUMN 1
楽しいことや夢のありそうなことなら
もっと気合いが入るのでは。
西山 徹(TF代表)
山形県寒河江川のキャッチ&リリース区間設定というのは、本当にうれしかっ
たですよね。直接的なキッカケとなったのは、今年の2月、忘れもしないような
大雪の中、山形市で開催された"21世紀の渓流釣りフォーラム"でした。
このフォーラムには山形県の内水面漁連、県の農林水産課、そして釣り人という3者が
集まり、山形県の渓流釣りの将来に向けての話し合いをした訳なんですが、事前
打ち合わせの楽屋裏でキャッチ&リリースのことが話題になり、これまた事後の
楽屋裏で、それなら一丁やってみますかという話になって、後はトントン拍子に
まとまってしまったということなんです。
さらに嬉しいのは、このフォーラムの推進役を果たした農林水産課の山田さん
は、1994年4月、東京の新宿でTFが開催した第2回トラウトセミナー「日本の
鱒釣りの新時代を探る」に参加して感動したのがキッカケで、このような催し物
をやる気になったというのです。
思い出してみれば、第2回トラウトセミナーは、えらく気合いが入った割りに
は参加者が拍子抜けするほど少なかった、という記憶があります。400人規模の
会場を用意し、フォーラムのメンバー以外にも広く呼び掛けたにもかかわらず、
関係者を除くと100名少々という参加人数でしたから。相当な事前広報活動をや
り、場所は東京の新宿なんですよ。セミナー当日の朝まで、400人の会場で大丈
夫だろうかなどと、本気で心配していたのに、100人なんですから。
でもねぇ、今回の寒河江川を筆頭にして、その波及効果たるや予想以上のもの
がありました。参加してくださった方々というのは、やはりそれなりの意欲を持
った人達だったんですね。本気でやったことの効果というのは、その後、ジワ
ッ、ジワッと現れてくるものなんだってことを、いまだに学び続けております。
話は前後しますが、この2月の山形市でのフォーラム終了後、農林水産課の山
田さんが駅まで送ってくださったのですが、その途中で、山田さんがボソボソッ
と漏らした言葉があります。「いや、今日は話が難しかった。釣りって本当は、
もっと楽しいものだと思うんですよ……。難しかったなぁ」と……。
そのフォーラムでは、地元の自然保護団体の方々からも、かなり細かい指摘も
あったし、我々パネラー側も、本気で真面目になりすぎた、という気配が確かに
ありました。でもなぜか、「釣りって本当は、もっと楽しいものだと思うんです
よ……」という山田さんの言葉が、長いことボクの耳から離れませんでした。
考えてみると我々フォーラムのメンバーたちも、真面目に主張ばかりしている
ので、暗くなりすぎているって傾向はありはしないか……。最近、我々の主張
が、少しずつ理解されてきたのだから、これからは、楽しくて夢のある目標を掲
げるというのも、いいのではないでしょうか。そうすりゃ、もっと気合いが入る
ぞって気が、しませんか……。
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