グレート・アバコのボーンフィッシング(第3回)

−Yet Another Travel To Abaco(YATTA)−


Permit

バハマでは、一般的にパーミットがそれほど多くないようだが、このアバコでは、大きなパーミットに遭遇する チャンスがある。
我々も、初めて見るパーミットにキャストすることができた。
ガイドによれば、40ポンドのパーミットもめずらしくはないそうだが、今回我々が見たうちで最大のパーミッ トは、30ポンドほど。
その30ポンドのパーミット様は、うまくキャストが決まった友人のマーキン・クラブ に反応して、もう少しで口にするところまで近寄った。
今回の釣行前にボーンフィッシングの本だけでなく、デル・ブラウンのパーミット本まで読破している友人は、 後ろで見ている私にまで緊張させるほど、興奮している。
「あー、来た来た来たーーーーーーーーーー、ウァ!ウォーー!」
などと友人は呻き声をあげる。
残念、そのパーミット様は、何が不満なのか、フライを嫌って泳ぎ去ってしまった。
しかし、四十を超えた中年男がこんなに無邪気に興奮してていいものだろうか?。
私は、パーミット以上に、友人の無邪気さにおどろく。

このパーミット、残念なことにボーンフィッシュほど多くはおらず、今回スポットできたのはこれを含めてたった3回だけだった。

参考文献:
"Permit on a Fly" by Jack Samson
STACKPOLE BOOKS (1996)




Barracuda/Jack Crevale


↑ バラクーダ ↓
貴重なパーミットに比べると、バラクーダは無数と言っていいほど沢山いる。
ある島のクリークの出口に、1メートルほどもあるバラクーダがボーンフィッシュを待ち伏せていた。
引き潮で河のように潮が流れるている、その流芯でバラクーダは、静止している。
ウェーディングしていた我々には、バラクーダ用のワイヤ・リーダの持ち合わせがない。
しかたなく手持ちで一番太いMasonの30ポンドのモノフィラをショックの代わりにして、これを狙ってみる ことにした。友人はクラウザーミノーをキャスト。
流れに乗せて、バラクーダの向こう側に送りファーストリトリーブという戦略。
ところが、このナチュラルドラフトするミノーがバラクーダの前まで行く前に、30cmほどのスナッパーが岩陰 から飛び出してヒット。
続いて、抵抗するスナッパーをバラクーダがヒット。
「ムシャ」でスナッパーは半分になる。
ガイドは半分になったスナッパーをそのままおいておけという。
調子に乗ってバラクーダはまたアタック。二口三口と食い進める。
頃合い良し、とロッドを立てるやいなや、バラクーダは目にもとまらぬスピードで上流下流へ、スーーー、 スーーといっきに走る。
スズキとの違いを喩えれば、老人とカール・ルイス。
シイラと比べても、はるかに上回るスピードだ。
水深僅か60cmほどの透明の海を突っ走るのだから堪らない。
しかし、バラクーダの歯は、ウチの包丁より切れ味が良い。
しばらくしてラインはテンションを失い、風にたなびいた。
でも羨ましい。
その日はボーンフィッシュがなかなか見つからないので、バラクーダを狙おう、とチャネルでハーリングを 楽しむことにした。
バラクーダはヒット後、表層近くをいっきに走る。時にはジャンプを繰り返す。

友人がバラクーダらしくない魚をヒット。底へ向かって潜ろうとする。
スピードはそれほどないが、9番のロッドをギリギリと引き絞る。
ランディングすると、それはジャック・クレバルだった。
バラクーダとはまた違うハードファイターだ。
バラクーダやジャックはあまり話題にならない魚だが、これも大変魅力的だ。
特にバラクーダは、ハンド・ランディングするのは恐ろしいが、フラッツでサイト・キャストでじっくり狙って みたい魚だ。
ジャック・クレバル




Tackle

ボーンフィッシングに必要な持ち物は、

ボーンフィッシング・スタイル
バラクーダを一匹釣るとこうなる
* ロッド
ボーンフィシュ用が9〜9.5ft/7〜9wt.が標準。風の強い日やは9wtが便利。 クラブフライなどの大きくてバルキーなフライを使う。パーミット用には、8〜9wt。 バラクーダやジャッククレバルを狙うなら9〜10wtが適当か。

* ライン
WF7〜10Fのボーンフィッシュテーパとかソルトウォータテーパなどの南の海用に固いコアラインを使ったもの。 バッキングやリーダーとのつなぎは要注意。時にすっぽ抜けることもある。

ダーク・エンジェル(VECTIS GX-1)/ミノルタにて撮影

* リール
手入れの煩雑さやドラッグ性能を考えると、やはりサビに強い海用のリールが良い。
WF7〜10Fと200〜300ヤードのバッキング(20もしくは30lb)がまけるもの。

* リーダ
12〜15ftのボーンフィシュ用テーパードリーダもしくはMasonなどのハ ードモノフィラでノッテド・リーダを自作する。
淡水用のバットが細く柔かいものは向かない。

* フライ
ガッチャ
バハマではガッチャというパターンがよく使われる。
釣り場の水深は、20cmから2mくらいまでとバライエティがあるので、それにあわせて色々な重さとサイズの ボーンフィシュ用フライを揃える必要があるだろう。
水深20cmの浅瀬で普通のビーズアイのフライでは重すぎるし、1.5mの深みでマッディングするボーンをビーズ アイで狙っても届かない。
プラスティック・アイのフライからレッドダンベルを抱えた重いフライまで必要。
パーミット用にクラブ・フライ。
バラクーダ用には、サーフキャンディ・タイプや編み込みのフライが丈夫でよい。
ハーリングするならダブル・フックのフライがフッキング率が高い。
試していないが、ポッパーでジャックを狙っても面白いかもしれない。

* ウェーディングシューズ
フラット・フィッシング専用のものが便利。
ネオプレーンソックスを併用すると砂や小石が入らなくて痛くならない。
Simms, StramLine, Orvisなどから各種出ている。

* カメラ


ダーク・エンジェル(VECTIS GX-1)/ミノルタ
今回は、ミノルタの防水対策をした小型軽量のカメラ、ダーク・エンジェル(VECTIS GX-1)を使用した。
海水で濡れた手でカメラのシャッタを押すこともあるし、ウェーディング中に海水を浴びることもある。
普通のカメラならジップロックのプラスチック袋にいれて持ち運ぶ、シャッターを押す前に手を拭くなどの 注意が必要だが、この海遊びに最適なカメラが出てからは便利になった。

* サングラス
ブラウン・カラーの偏光レンズが、フラッツ・フィッシングの定番。
グラス・フラッツなどで、コントラストをつけてくれる。
とにかく、魚が見つけられなければ釣りにならない。サングラスだけはいいものを使いたい。

* バッグ
ウェーディング用にはヒップバッグなどの小さなものが便利。
アバコなどでは1日中ウェーディングだけということもないので、飲み水や予備のラインを持ち歩く 必要はない。道具を少なくしてボーンフィッシング用シャツだけで済ませるほうが快適だ。
ボート用の防水バッグもあれば便利。

* 日焼け対策用品
日差しがすごく強く1日中炎天下で過ごすことを考えれば、日焼けに強い人でも十分な注意が必要。 日焼け止めローションやクリームは、強力で落ちにくいものがいる。
帽子は、ツバがひろく、ツバの裏が黒っぽいものが反射を防いでくれて良い。
肌の弱い人は、長袖シャツや長ズボンも必要。
欧米人などは、手袋をつける人までいる。

* その他
ライン・クリーナ ラインは海水につけると途端に滑りが悪くなる。すぐに泳ぎ去ってしまうボーンフィッシュに、 フォルスキャストを繰り返していては間に合わない。ラインのシュート性を能く保つこと は大事。
雨具
海水は暖かいが、雨は冷たい。ボートには雨具の用意を。

ニッパー ワイヤーリーダの切断は、リーダ・クリッパではできない。海水に 強いステンレスのニッパーが必要。フック外しにも便利。
フック・ホーン
気が付くとフックポイントが鈍っていることがある。海底の何かや、ボートに当たるなどしてそうなるのだろう。 それでなくとも、海水につけていると時間が経てばあまくなる。

携帯灰皿 バハマの海は美しい。タバコの吸い殻は持ち帰って始末しよう。

パート1

パート2



協 賛




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